高山陣屋
[金森長近と一族][戦場][関連史跡][飛騨の城][時代祭とブログ]

高山陣屋

■概要
高山陣屋は、天領となった飛騨を統治するための場所で177年間に25代の代官、郡代が江戸から下向してきて政務を行っていました。陣屋は元々は金森重頼が築いた下屋敷を改修したものであり、当時の高山城と金森家の建築をしのぶことができます。金森氏が、出羽上の山に転封となった後は、伊奈忠篤を初代、代官として任命して大原騒動で有名な大原彦四郎紹正の時に、代官から郡代に昇格し、幕府の関東郡代、西国郡代、美濃郡代そして飛騨郡代の4郡代の1つとして重要な天領の一つになり飛騨一国と越前、美濃国の一部合わせて15万石を統治しました。高山城破却後の飛騨のシンボルとして君臨して明治維新後も、県庁、郡役所、支庁、県事務所など代々、地方の役所として使われてきました。

■私見
高山陣屋は、国指定の史跡で全国の陣屋遺構ではダントツの保存度の貴重な史跡です。なかなか見所があるので是非、高山へ来た際は拝観してほしい史蹟です。金森時代は、屋敷の敷地が、3800坪あったらしいのですが、7代目代官の長谷川忠崇の時代に現在の2849坪の規模に縮小されたようです。また玄関を入った正面壁には、郡代の格式を示す(青海波)模様があります。内部には、御役所、御用場、大広間、役宅、吟味所、白州などのほか裏手には、高山城三の丸から移した御蔵(米藏)8戸前(藏は戸前とかぞえる)も昔のまま残されています。かつて年貢米を保管した藏で天領時代の歴史を物語る資料が展示されています。個人的には、時代劇などでよく見ることができる白州の場所と拷問器具が印象的です。また近年、復元された郡代の役宅にある御三階などは、城郭建築に通じるものがあり、象徴的な建築物でおもしろい。江戸末期の古写真を見ると敷地内に高い火の見櫓が設置されており時代により姿形を変化させていった陣屋といえます

■アクセス
高山陣屋の所在地 岐阜県高山市八軒町 JR高山線、高山駅から徒歩15分。駐車場はありませんが、付近に有料駐車場が多数あります。


Kanamorisennki