城塞の石垣
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八幡山城

■所在地 岐阜県飛騨市神岡町谷 ■遺構 石垣・郭 ■城のタイプ 平山城 ■築城者 金森可重?もしくは一般人
■概要
地元の有志の方が書いた神岡の城 下 (ふるさと神岡を語る会)を読んで飛騨と越中の境に石垣の城塞らしき遺構があると確認して興味深かったので実際に訪れてみました。本書によると谷地区には城の伝承はなく、まったくの謎の代物らしい。これが城塞と仮定するとこれほどの石垣を積む技術を有する飛騨の大名は金森氏しか該当しない。よって城と認定された場合、金森氏の石垣技術を検証する貴重な遺構となります。時代的背景は、関ヶ原の戦いが始まる前、慶長初期(1600)徳川家康が、前田利長に謀反の嫌疑をかけ金森可重に帰国して軍備を整えよと命じて帰国しているので対前田征伐の前線基地の役割を果たすには充分な代物です。

■私見
石垣は、高さが約4mくらいで長さは約30m。二段に構成されており主に野面積となっておりますが、算木積みの構造にもなっており、なかなかに立派で壮観なものです。奥の主郭にある場所は、広く現在は雑木林となっていますが、石塁が散乱しています。見事な石垣の反面、周辺が段々畑で単なる段々畑の石垣ではないのかという疑念もありまして不思議なところです。

■アクセス
国道41線~富山県との県境、谷地区。目標物、猪谷トンネル。駐車スペースあり。


Kanamorisennki